大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

2017-02-24から1日間の記事一覧

履歴書には書かないことだから【詩】

思いっきり飛ぶことと より遠くへ より高くへ 飛ぶこととは必ずしも 同じじゃない そんなことも知らないから 酷使した筋肉と骨の隅々で 私は、もう戻れない怪我をして そして、今日にまた、飛ぼうとしている 今度こそはと またもや、思いっきり飛ぼうとして…

わすれな街の夜風にて【詩】

どうしようもない恥ずかしさで 赤面したまま 逃げ出したいけど 胸が高鳴るから 席をたたずに あなたのセリフに耳を全方位傾けて とこしえのことで うつつかな 壊れた時計の修理に出すからと あの子がねだった小遣いで まさか、ギターを買うとわね やるじゃな…

上手く詩の書けない日には【詩】

今日にひとつも いい詩が書けなくて どうしようもない くだらない 恥ずかしくても 何にもならず あの人は今日は 疲れてて 言葉の帰りも悪くては つまらないのは 自分だろう そう、気づいたようで 寂しくて 誰かにとって 大事な言葉にしてください 大事な人に…

喜びの酒【詩】

手ぬぐいで顔をふいても 一向にさめない 今夜の酒は喜びで 泣き言さんざん言った季節の後で 空いた酒瓶で 夢が立つ 夜空高くも夢が立つ 悲しみひとつをこさえては 苦しみ重ねて 泣いたけど 今日、会えた事の喜びを 嬉しがって、杯すすむ 何が悲しかったとか …