大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

優しさが悲しさを

悲しみが君に届く頃、どうしてるってきくことも躊躇してしまう夜

 

最初から何もなかったら、そう思おうとしたけれど

 

子供の頃の大切な人達の思い出の様に、僕の心に目の裏に刻まれた優しさだけの思い出

 

悪い思い出は忘れてしまった、やがて昔の傷の癒える部分の様に僕にはそれだけ優しかった

 

頭の中で東京オリンピックに出場して、無名なままのどこかの国の選手の様に

 

努力だけはわすれないでいたい

 

心の中で踊る小さな灯火はやがて、幸せな甘い感情で胸をいっぱいにしてしまう

 

怠ったことばかりの今日が終わる、きっと明日も幸せになれないだろう

 

一時、訪れる安らかな時を求めて、今日を生きる、明日を生きる

 

きっと、誰も僕の見てきた光景を見ることは起こりえない

 

それだけが全ての誇りだった

 

愛を叫べど一人の日々は続く

 

悲しみをボソッとつぶやいて、冗談ではしゃいだ気持ちがおさえらなくて

 

きっと、確信するんだ

 

今、僕は愛を求めているって

 

生まれたはわかりの僕を抱く、優しい笑顔の様に

 

助けてくれって言ってるのかもね

 

この悲しみの時間に

 

優しいだけでいいんだと知った時には遅すぎのかも知れないけれど

 

今、風が吹いてささやいている

 

悲しみだけじゃない感情の湧き出る場所を

 

愛は一雫でも、誰かを救うかも知れないことを

 

忘れた記憶はきっとあなたの為だから

 

マザーーーーーーー!!

 

僕は叫ぶとNoraJonesを流しながら、藤井風を流しながら

 

心の中の悲しみに優しい灯火をつけることができた

 

やっとここまできたよ、母さん

 

僕はまだ生きているし、生きようとして、必死だよ

 

あなたの愛は永遠に僕に降り注いでいるから

 

僕は虹に向かって歩きだすことにした

 

優しさが悲しさを

 

優しさが悲しさを

 

繰り返しつぶやいて僕は小さな旅の続きを始める

 

偉大な旅なんだ

 

僕にとってはね

 

胸が開かれた様にスッとして、

 

まだ、大丈夫。