大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

雑な文

チャップリンが言っている

 

人生に重要なのは愛と勇気といくらかのお金だと

 

まるでアンパンマンの歌詞みたいな

 

その喜劇俳優で終わり得なかった

 

天才の生涯をちらり見て

彼の初ステージは

 

母の舞台でのトラブルの為に

 

チャップリンは舞台に出て

 

喝采を浴び

 

その為に母は二度と舞台に立たせてもらえなくなり

 

精神を病み

 

施設に収容される

できすぎちゃいないかと思うほどに

 

呪われたデビューである。

 

しかも、彼の母は

 

彼が、第一回アカデミー賞の特別賞を取った年に死んでいる。

僕の中で

 

ヒューマニズムに徹しようとした

 

チャップリン

 

彼の中にいつづけたろう

 

狂気の中の母

 

が浮かび上がる

人は孤独である

 

母の乳房に吸い付いて

 

穏やかに眠っている頃から離れて

都市の中のビルディングの中で

 

必死に脂汗を流しながら

 

葛藤しながら

目には見えない

 

空気と戦う日々は

 

実に強靱に人の心を粉々に壊すんだ

愛すると言うことは

 

案外、単純だと思う

ただ、愛されて生きる事は実に不自由だと

 

言うことも人は知ってしまう

 

何が言いたいのかわからない

 

オーケー

 

活字中毒者のロマネコンティを

今日もビルディングの中で歯車が軋む

 

なぜ この穏やかな日々に僕らは

 

傷つけ合わねばならない

ビスケットが三枚あれば

 

あの子とあの子とあの子の弟は喧嘩せずにすんだ

幸せだったって事は

 

いつも過去か過程でしか感じられない

ほんとうの幸せの中で私たちは

 

いくつもの

 

大切なクッキーやビスケットを

 

飛び散らかせて

何のためのここに来かも忘れるんだ

嗚呼、そうさ

 

随分、タフにはなれたよ

 

少なくとも泣かずによる寝れるくらいには

ビスケットを買いたいんだよ

 

いつか

 

僕に似ているか

 

似ていないかわからないけど

たぶん、僕の親父にそっくりな

僕以外の誰かの子供にね

愛の貯蓄はあふれかえり

 

満員御礼のコールはやまない

誰か

 

誰か

 

抱きしめておくれ

僕ではなく

 

あの場所で泣いている僕を

母の病室に通っては

 

ただ 涙地獄の中を彷徨う

 

まだ 誰にも強く人にものがちゃんと言えなかった

 

優しい優しい

 

だけだったあの頃の僕に

くだらないことをしていることは勿論知っている

 

だからって やめるわけにはいかない

だって それなら 誰も戦争なんてしないだろう?

いつだって

 

叫びたいくらいの

 

ラブ アンド ピース

 

愛と平和と書けばサヨと呼ばれるこの夜でございまさぁ

もっと野心的に直線的に

 

唾液の描く 戦場に

 

美しく狂ってしまえ

殉教者は今日も卵の安売りに列をなし

 

国境を破壊してつきすすむ

 

誰よりも

 

一番大事な

 

君は

 

リキッド

 

世界最高級の

 

春の芽吹き

時間を食い散らかして

 

様々な論点を整理して

我らの魂の融合は

 

おそろしき縦断

人類の叡智をなかんずく破壊した十代の放蕩

 

Remember me

 

 

Don't forget

 

の旅の途中さ

誰にだって

 

あるだろう

 

心の中の

犯罪を犯した日の記憶が

忘れるな

 

忘れるな

それが

 

人間で

 

お前の故郷だ

ビルディングの中を震えながら

男は脂汗をトイレの洗面台で流し終えると

そのまま ビルディングの32階のトイレの窓から

 

太平洋めがけて

大きな鯨と飛び込んだ

イメージだ

 

イメージの大祭典だ

 

全てをイメージに注ぎ込み

 

感覚だけで生きていけ

もう失うものは

 

何もない

 

怖がるものは

 

何もない

 

お母さんは

 

笑ってずっと穏やかに生きていける

もう

 

恐れるな

 

怖がるな

全ては肯定された

 

お前は生きていていい

許されたのだ

 

お前は生きていていい

 

生きていけ

 

どこまでも

 

感覚のままに

 

全ては許されたのだ

さぁ

あの人に

会いに行こう

 

この胸燃えさかる

 

世界中あふれかえるほどの

 

花束を持って

 

ハッピーバースデー トゥー ユー