大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

夏の海で【詩】

遠くなっていく街の灯り

はるか上空を行く飛行機

僕のポケットには

 

幸福行きは入ってなくて

今まで通った映画の半券だけがつまってた

 

どうして、時間は世界をふたつに分けるように

僕をわかってくれない

 

愛とか恋とか、そんなもんどうでもいいんんだ

丸抱えで、生きる事に関わりたいんだ

 

ウザいやつ

距離がわからない

不細工

 

不細工はよけーだよ。

 

遠のいていく街の景色

海の終わりには何があるのだろう

 

次は東京だと知っている

40手前で東京か

 

いろんな事に時間がかかぅたんだ

この翼で飛べるなら

 

この腕で描けるなら

 

この唇で歌えるなら

 

世界を恐れない絵を描こう

地上に唯一の詩を書こう

 

結晶の様な人間になろう

 

医者がスラスラとカルテにペンを走らせながら

 

思い込みが強いね

 

だって

 

わかってらい それが翼さ

勘違い 誤認識 近似値

 

それだけで ここまできたんだ

 

これからも変わらない

 

世界の最果てに飾る絵を描きに行く

 

夏の海で見た

 

一瞬を切り取って

 

グッドモーニング

銀河系

グッドナイト

オーブンレンジ

 

世界の全ては美しすぎて

わたしは 猛烈に 激しかった

 

愛とか恋とか もう 振り切れてんだ

 

まるで 宇宙だよ

 

こんなに 誰かを 愛す事は 生涯通して もう 起こることはない

 

希望の行く方向

 

傷を負った昆虫の薄い羽根

 

いつか 咲くんだ

 

きっと

 

夏の日のマリーゴールドの様に