大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

君に届け【詩】

3月にこんにちはして、しばらくぶりです。どうですか?

そうですか、こちらはこちらで大変です。

ご飯の食いぶち稼がんと、も少し痩せないと、こればかり。

きっと、今年はいい1年、そう、思えたら、奇跡みたいだね。


4月の海はくすんでて、曖昧にしたいことをハッキリさせろとうそぶくようで

つまらない絵描きの事は忘れてさ。

王子様だし、イケメンボーイ。

恋にときめく、春うらら。

筆が走りますます。恋千夜。

 

5月のことです。ドレミレド。

誰かが助けてくれてた気もするし、

自分で立ち上がった気もするし、

悲しい歌だけど

聴かせてよ。

涙でこれからが見えなくなるくらい。

辛いだろうけど、今しかないからさ。

 

6月の馬鹿野郎に挨拶して、ヘイ!ヘイ!ヘイ!へい。

いい気分で飲み干したサイダーは

オーディオから鳴り止まなくて

とても、気分爽快。

風呂上りの夜空に手を伸ばしたら

明日がつかめそうで

ドキドキする。

ドキドキする。

ドキドキする。


7月の頃ははんなりと

お手紙おひとつ、したためまして

ついでにデパートの商品券も同封で

あのデパ地下でどうだこうだで

お手紙おひとつ、おふたつしたためつつで。

ああ、鳴らせてよ。

このままでいいから鳴らせてよ。

もう、後悔しないように鳴らせてよ。


8月の文学志すのこの頃は

クーラーと扇風機をブンガクしたくなるほどに

どこいきゃいいか

教えて、ハードワーカー、曖昧な私の中のビビットな気持ち。



9月の天津飯は美味なこと。

天津飯の上にアパート立てて

暮らせんもんかと五里霧中。

なくした私を見つけたようで

また、なくすような、忘れてしまいたいだけ。

天津飯だけでいい。


10月の音楽は

不作だと思えるくらいの

新譜揃い

きっとあの子なら、こんな歌選ぶだろうけど

そんなこんなで

気持ちのあれやこれやが

よくある言い回しで

運動会。ああ、やんなるほどに

運動会。


11月の晴れた日に、また、会えるかと

早とちりして

失った記憶ごと

何もかもが、小さなサウンド

バックコーラス

いつか、会えるなら、今日、会うことにして

そのままの手帳の印。

いつまでたってもみかえさないのでございます。

クリスマスを標的にした女子の群れに遭遇して

口をあけたまま、過ぎていく。


12月のメリークリスマス。

意外に意外に、

サンタさんがこんなところにで

驚きっぱなしの病室で

上手くは書けない手紙書いています。

年賀状とはちと違うのだよ。

とても、重要事項がプライバシーで

いつまでも鳴り続けるなら

それもいいさと

大航海。夜の涙に大航海。

どうして、あなたなんだろうで

胸が切なくて泣いてはみたってかないっこないから。

暮れゆく一年、見上げながら

いつまでも続けよと

君を思うよ。





1月のお餅とコタツにやられてさ。

どうも、こうもしようもないくらいに

墜ちていく

堕天使だったか、人生下手くそだったか

わかんない。

だけど、もう、悲しまない準備はできたから

いつまでも鳴らしておくれよ。

威風堂々うけてたつよ。

もう、怖がらずに、歩いていけるから。

曖昧な人たちはよそにして

しらばっくれてる彼らから

鳴らしてしまおう。




やがて、2月にこの手紙が届いたら

嘘はつかないで

素直な言葉で言うよ。

辛いけど、泣いてばっかで、色んな人のつらいきもちを

考えて、それも辛いけど

忘れはできないよ。

頑張ってたし

頑張ってるし

ポップコーンみたいに弾けて

みんな幸せになれるように

ホントにそう、思うけど

一生懸命でいいやん。

笑うやつには笑わせとけばいいやん。

下手くそでいいやん。

色んな人が辛くて、特別辛い人もいる。

みんな平等に辛いなんて、きれいなこと、よう言わん。

はええやん。自分に優しくしたらええやん。

 

そんな言葉で自分に出した手紙は終わろうとしているけれど

このつづきあると思う?

それはいつかの約束で

それはいつかの夏の日にでも

 

ボーイズ ビー  アンビシャス

ガールズ ビー  アンビシャス

いつまでも鳴っていて

 

決まらない音楽

繰り返しては