大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

2017-02-14から1日間の記事一覧

布団の中に逃げ込んで思うのだ【詩】

わかってらいと 人はひとりと 口うるさいから 黙って 布団をかぶって 泣いていた 誰か話を聞いておくれ 少しでも長く聞いておくれ 流されいく歴史のマイルストーンの建設の音は 鳴り止まず わたしは 黙って 布団をかぶって 泣いていた 名前の理由をたずねよ…

名も無き人への切符【詩】

彼女はいつもことばかずが少ない。 100年間に渡る、人々の争いを見続けながら 彼女の発した言葉は アイ ラブ ユー と ミー トゥー だけだった。 今世紀の終わりにかけて蔓延した 言語の体系的な破壊は ベゲタミン ベゲタミン ボルタレン ボルタレン スープの…