大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

愛と不男のアンセム【詩】

久しぶりに飛び出した街は

 

雨の降ったようで

 

風の強いことで

 

君もこの空の下

一生懸命で

 

悲しかったり

 

楽しかったり

 

するのかな

とどこかで一生懸命の君を思うよ

自宅の鏡に立てば

 

とても太ったブオトコが

 

立っていて

 

現実逃避もしたくもなるけれど

僕も命のひとつだと

 

どこかの映画の台詞のように

 

胸を強くもって

 

タフ タフってつぶやいて

 

街に飛び出すよ

 

酷く悲しいことばかりで

 

上手くいかない毎日だけど

誰かのため息を言葉にして

 

それが詩になる時もくるんじゃないかと

 

冷たい雨に嫌気がさすけれど

 

花の咲く季節は

 

いつも辛くて

ラジカセのリピート機能のように

 

やってきて

僕たちの人生をすっぽり覆ってしまう

どうして、あんな事を言うのだろうとか

 

もっと素直に伝えればよかったとか

後悔と修正の毎日で

 

穏やかな優しい歌が伴奏するように

あなたの隣にも優しさがあるはずさ

今はゆっくりと頼ってしまっていいから

 

辛いと言って泣いてしまっていいから

 

誰かがあなたを訪ねて

 

旅の途中さ

 

行き先も知らずに

 

今日よりは明日を辛くしないようにと

 

どこかの歌の歌詞のように

 

飛び石踏むよ

 

もう飾り立てはせずに

 

生まれたままの心で

愛を歌うよ

恐れても仕方ないから

愛を叫ぶよ

君に届かなくてもかまわなくて

そういう人生だって自分には諦めがついている

だけど、朝日が登るから

悔しいけど

ときめいた気持ちは止められない

言葉であればよかったと

体重を気にしては

野菜ジュースを飲みながら

胸が高鳴る

愛のアンセム

全世界総動員で歌ってしまおう

やがては僕も言葉に帰るから

もう、辛くならないように

優しさになれるように

コートの襟を立てて

冬の街並みに消えていく

やがて、言葉になれるように

優しさだけの言葉になれるよに

フォークギターをならしながら

冬の街に消え失せていくから

愛を歌った事を後悔しないように

しっかりと生きていくから

どこかで 誰かが 誰かを思い輝くように

 

色んな人を照らせるように

 

僕はここで輝くことで一生懸命さ