いつか詩になるために書いておくこと【詩】
正解なんてのはないもんさ
君は夕日にそう教えると
訳もなく
エキストラ志望の青年に変わっていってしまう
いつか、オスカーを抱いている俺を忘れないでくれ
そう、思いはいつか、詩になりて、今宵も夜空を照らす
大丈夫だと言われた 試験で落第したあの子は
夕闇に胸をきつくつままれて
冷たい槍が刺すようで
それでも あの子は今日も 歌うことはやめないんだ
それは 不幸に見えるかもしれないけれど
それがなんだって
そんな風な歌を夜空に向けて
解き放つ
まるで
その 思いはいつか 詩になりて 今宵も夜空を照らす
誰かさんが悔しがってあの作品を
乗り越えるためにあいつは頑張った
誰も見ていない部屋の中で
繰り返し絶望しながらも
希望だけは捨てなかった
時間と空間に蒔かれたスプレーは
その時間域の空間の記憶を消してしまった
哲学的な数式を完成させると
その 思いはいつか 詩になりて 今宵も夜空を照らしている
ただ、それがわかっただけでよかったんだと
どこかで妙にふけた風情の男が
髭も剃らずにアットマーク
いつか、向かおう
北陸の海
誰も彼もが忘れてしまうけれど
あなただけは忘れないで
私は昔
詩で
私はいつか
詩になると
さよなら
は言わないことにして
今、旅人は最終のバスに乗り
有名無実の大旅行に出かける
星になりにいく
どこまでもすべてを照らす
星になりに
孤独と苦悩と
ただ、大肯定を届けに