大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

僕の手紙【詩】

心の中を秋の色に染まり始めた風が吹き抜けていく

色んな人から忘れられて ここにいる

 

もう、届かないのかな

気持ちは、少し温かいレモネード

 

何もできなかったんじゃないかって

心の中で小さな僕がはやし立てるけど

 

大きすぎるから なかなか踏み出せないこともあるんだよ

 

もう、色んな傷を知っているから 怯えてしまうのさ

 

例えば 僕が 初恋の頃であったなら

19の、ただの根暗な映画とマンガヲタクのままだったら

 

ただ、毎日、恋文を書くよ

誰に届くわけでもない

 

誰が読んでいるわけでもない

 

世界の片隅で、毎日、恋文を書き続けるよ

 

それが 僕の ラブレター

 

時々、物語の登場人物は作者の意図を無視して

自分勝手に ただ若さ故に 自分の思う 愛に走る

 

僕の 今いる 景色から見える くだらない時間は大切だけど

それに 続きがあるなら 待っている

 

いつまでも 待っている

 

そんな事を書けるのも、若さ故かなとも、あんたも36じゃねえかと誰かがしみったれた

 

銀河の一つがまるで君でした

世界は美しいと歌っていて

ひどく傷ついていた

 

手を伸ばして きっと 届くから

 

僕にできる 唯一の 手段は believe

信じること

 

いつか くるやも知れない 手紙を待ちわびる

 

手紙でなくてもいいから

 

ただ マリーゴールドの様に 咲き誇れ

 

人が美しいのは 人生で一瞬で

人が優しいのは 人生で永遠です

 

わたしは また 罪をおかした まともな 人間になろうとした

 

だけど 信じて 腕を伸ばして

恐れずに 腕を伸ばして

 

もし 届いていたなら 腕を伸ばして

 

もう さよならは 言わないから

 

世界はまるで オーケストラが終わったように 満足していて

わたしは わたしの中に 銀河の誕生を知る