大いなる帰還【豚山肥太】

豚山肥太の詩と小説を綴るページ

2018-08-12から1日間の記事一覧

ひらひら

レースがひらひらなってる 秋の暮れの日差しの中で 君のスカートのレースがひらひらなってる それを永遠にしたい 携帯のシャッターを切る デジタルは永遠らしい 人類は動物の王様や 人間に生まれて 本当に嬉しくて 悔しい どこかの詩人が言ってたように 血の…

夜の向日葵

寂しい夜が続いて 泣いたり わめいたりも もう 疲れた頃 恋文に似た気持ちで 絵を描きます 夜に日はのぼらない 夜に日はのぼらない そう 繰り言のように 自分の中に ことば を落として ゴッホの事を考えます 僕は絵描きの生涯といった類いの話は なるたけ読…

ゆきのまち

ポケットを探しても切符がない あんなに頑張って働いて買った 幸福行きの切符 どうしたのかな どうしたのかな 僕はいつも肝心な時にこうなんだ このままだと 空から不幸が降ってくる 沢山の不幸が降ってくる 駅舎に詰め込まれた 幸福行きの人達 足早に次々と…

ある日

豚山肥太の書いた超短編小説です